シェフの瞬間的な技術とセンスと、それを量産可能に加工する職人技。プロのタッグでスープがついに完成。

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Farm to Office KOBE。
 
イガクリでは神戸の企業の健康経営を支援するサービスを開始しようとしています。
おかげさまで公益財団法人医療産業都市推進機構のヘルスケアサービス開発支援事業の認定を頂くなど私たちなりに、一生懸命準備をしてきました。
 
そうした、たくさんの準備作業の中で、何が手ごわかったかと言うと、スープの製造でした。
 
一番最初にシェフの手作りスープを試食し、その美味しさに感動。
 
その後、それをオフィスに届けるためある程度の量産体制が必要であり、手作りで丁寧に作ってくださる加工会社に製造を移管しようとしたのですが、ここから完成までがとても長い道のりでした。
 
その時々の素材の味を察知し、微妙な味付けを変化させる、シェフの瞬間的な技術とセンス。
いうなれば、それはその場その場の条件を組み込んだアートのよう。
一方、素材の味の振れ幅を、許容可能な範囲に抑えつつ、量産可能な工程を組みたてる加工会社の経験とノウハウ。それは訓練により研ぎ澄まされた職人の趣を感じさせます。
 
要するに、両者は違うのです。
 
今回も、そして今後も、おいしさという点で妥協する事は無い、という約束で始めたこの事業。
 
最初の試食で出された改善すべき課題は10を優に超えていました。
当たり前ですが、これはどちらかが悪いからそうなった、という類の話ではなく、良いものを作ろうと努力する過程の中で起こりえたことで、試作を重ね、その課題の数を減らしたかと思ったらまた別のところで課題が発生するような状態になった事もありました。
 
シェフも舌先で、そうなっている原因を探り、それを伝える。聞いた方はその意図をつかみ製造工程の中に落とし込む、という、べたで地味で、お金もかかる作業を繰り返すしか、解決に至る道は無いと信じて取り組んでいましたが、本当に完成するんだろうか?という焦りのようなものは正直私にはありました。
 
そして訪れた、何度目か忘れるくらいの、本日の試食会。
いつもの緊張感の中、シェフが味見をして開口一番、「これは、本当にとても美味しいです」と静かに笑顔(結構飛び切りの笑顔に感じました!)で言いました。
 

 

同席していた加工会社の社長と顔を見合わせて、私は不覚にも少し涙ぐんでしまいましたよ。
私ももちろん食べましたが、本当に美味しい!一番最初に食べたスープの感動が、大勢の努力によってそこに、はっきりと再現されていました。
 
たかがスープと言うなかれ。そこには、「美味しいもので健康になってもらいたい」と全力で臨んだプロの姿があった、のです。そうして出来上がったFarm to Office KOBEの自慢のスープ。
 
この事業に関わってくれた、多くの本気の人たちの事は、もうすぐ公開するFarm to Office KOBEのサイトをチェックしてみてください!