手作りの良さ 結婚式 in 神戸市西区岩岡

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2019年4月6日(土)、好天に恵まれた神戸市西区岩岡の農地にて今年も結婚式がおこなわれました。
 
この日に至るプロセスについてはこちらでも。
 
私自身の関わりで言えば、2017年の夏ごろだったかな、移動式チャペル「ルーロット」代表の武智さんより「菜の花畑で結婚式を挙げたいと願っている新郎新婦様がいらっしゃるが、観光地になっている菜の花畑は『前例がない』、という理由で使用許可が頂けない」というお話を聞いたことがきっかけでした。
 
ルーロット
 
特に深い考えもなかったのですが、使えるところが無いのなら創ってみるというのは面白いかも、また知り合いの農家さん達なら協力してくれるかも知れない、と思い西区の農家さんに打診したのが始まりです。
 
その後、何か所かの候補地を農家さんに見学させてもらい、ロケーションや移動式チャペルの”入れやすさ”なども考慮して最終的にはなごみ農園の田中さんから紹介のあった南古営農組合さんが管理する田んぼを活用する事が決まりました。
 
実は、前年の結婚式に私が関わったのは、ほぼここまでです。
その後は基本的に武智さんが中心になって結婚式の実施に向けて、新郎新婦さんと打ち合わせをし、種まきをし、田中さんともやり取りしながら準備を進められていました。
 
私は本当に武智さんと田中さんから進捗を時々伺うくらいの立ち位置。
うまくいけばいいなぁと思っていましたが、特に深くかかわる事はありませんでした。
その後、菜の花の生育が悪く結婚式の時に花が咲いていないかも知れない、と武智さんから伺った時も「自然の事なので仕方がないのかも」と正直あきらめの方が強かったように思います。
ですので、この段階ではあきらめずに新婦様が一人で菜の花の植え替えをされていたこと、その後その行動に触発され新郎様はもとより、地元の農家さん達も手伝って菜の花畑を一夜にして誕生させた、など知りませんでした。
 
その後、武智さんよりそうしたドラマがあり、無事に結婚式ができるようになったというお話を伺いましたので当日結婚式に参列させて頂くことに。
 
その時、本当に、心から、「素敵な結婚式だなぁ」、と思ったのです。
 
もちろん、結婚式のありようは優劣の対象ではないのですが、何というか、心に深く刺さるものがありました。この日に至るストーリーを聞いていたため、実現を支えた多くの人たちのやさしさを感じたからかも知れません。あるいは困難(菜の花畑ができない!)に負けず、何とかしようと努力してこの日を迎えられた新郎新婦お二人のストーリーに感じ入ったからかも知れません。
 
いずれにせよ、結婚式というセレモニーの中に、多くの人の姿や想いが鮮明に映し出されているように感じたのです。
 
手作りの良さ、が凝縮されていました。形は多少不細工かも知れませんが、一生懸命良いものを創造しようとする気持ち、そしてその気持ちは押しつけがましくなく、ストレートに誰かを幸せにする方向に向けられている。あまり深くかかわらなかったことに、ちょっぴり後悔した気になりました。
 
それはさておき、実際の話、準備に関わった方々は皆苦労したのですが、私の立場からすると、紹介して巻き込んでしまった農家さん達に対しては特に申し訳ない気持ちがありました。
それなのに、結婚式の後、しばらくたってから田中さんにお会いする機会があったのですが、田中さんの方から「地元の皆が『来年はせえへんのか?』という声があがってるけどどうする?」とお話があったのです!
 
そしてこの声に後押しされて集まった、私も含む5人の中心メンバーで、クラウドファンディングをし多くの方から応援を頂き資金を調達。支援者の方々と一緒に菜の花の種まきもしました。イベントを通じて新郎新婦様とも出会う事も出来ました。今年はクラウドファンディングをはじめ、この取組みを知り応援してくださった多くの方と共に6日を迎える事になったのです。今年はなんと二組もこの地で結婚式を挙げられました!
次の日(7日)は、実際に結婚式を挙げた場所の前にある岩岡神社の桜と菜の花をみて楽しむ「お花見会」も実施。これまで応援してくださっている岩岡地域以外にお住いの方々、そしてきっかけとなってくれた2018年4月に結婚式を挙げられたご夫妻とそのご家族、もちろん地元農家の方々も参加。人を幸せにすることに努力を惜しまない岩岡の住民の人柄、その人たちが作る野菜、そして岩岡の景観を岩岡以外の方に体感して頂く機会となりました。

手作りの結婚式、手作りのイベント。
その「手」がどんどん増えてきて、岩岡で出来る事、がますます増えてきています!
 
今後は「幸せを生み出す地 岩岡」というブランドイメージを確立し、農作物や加工品のアピールにも活用をしていきます。
 
野菜であれ、加工品であれ、人を想い、良いものをつくろうとする人たちのストーリーが伝わるような「手作り」の商品を展開していければと私自身は考えています。