南あわじ「サングリエファーム」見学。「人」と「食」であり「生き物」である豚たちが共に過ごす場所。

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弊社が運営する「GURUDOG」
南あわじ市福良にある小さなホットドッグのお店です。
 
そこでは南あわじ市の㈱嶋本食品さんの「ゴールデンボアポーク(猪豚)」100%ソーセージをメインにしたホットドッグを販売しています。
 
今回社長の嶋本さんに無理を言って、イノブタを育てている養豚場を、弊社のブランドマネージャーと共に見学させて頂きました。
 
これまで、神戸を中心としたお米、果物、野菜農家さんたちと共にお仕事をさせて頂く中で、自分や身の回りの人が食べるものがどのようにして作られているのか、というある意味単純な動機で田や畑は何度か訪れた事があります。
 
でも正直言うと、お肉に関しては、その単純な動機も自分の中では薄かったように思います。
なぜかわかりませんが、どこか「遠い」と感じてたんでしょうかね。もっというと見る事に対する「怖さ」のようなものもあったのかも知れません。
 
でも「GURUDOG」をスタートし、自分も毎日現場に立つ中で、やっぱり自分が美味しいと思ったり、ましてや販売するものの”根っこ”は見ておきたいと、少しずつ思うようになりました。もちろん嶋本社長とはオープン前から何度もお話をさせて頂き、商品そのものにも惚れ込んでいたのですが。
サングリエファームは国道から少し入ったところにあります。
「人」という存在と「食」であり「生き物」である豚たちが共に過ごす場所。
 
この場所で、長い期間試行錯誤を繰り返してきた独自の方法で黒豚とイノシシを掛け合わせイノブタが誕生しています。
 
イノブタは一度に生まれる赤ちゃんの数も通常の豚の半分で、しかも大きくなるのには倍の時間を要します。
 
当然ながらその分コストは高くつきます。
でも皆に「美味しい!」と喜んでもらいたい一心で、一般流通には乗せず、全て自分たちの手で育て、命をもらい、本当に美味しいお肉に加工し、そして販売も行っているそうです。
 
飼料も地元のもみ殻と遺伝子組み換えでないトウモロコシを採用するなど安全面や地域の循環にも配慮し、豚たちがストレスを感じることなく健康的に育つよう日々心を砕かれています。
今回、嶋本社長と共に案内をしてくれたのは主任の小松さん。
 
「豚の目をみてください、やさしい目をしているでしょう?そういう豚はおいしくなります。きつい悲しい目の豚にならないよう愛情をそそぎ大切に育てています。」
訪れた日の前日に生まれたイノブタの赤ちゃん。
きれいごとではなく、命と向き合う厳然とした空気を感じながら、イノブタたちのかわいい姿に癒されもする不思議な感覚。
 
「”美”食(グルメ)って、こういう事は含んでいるんだろうか?」
「食を知る、学ぶ、そして美味しい食べ物を愛する、という人を表す言葉って他にあるんかな?」
帰り道、夕日があたる海が見える淡路島を運転しながら、その場で答えは出ることもなくぽつりぽつりと同行したマネージャーと会話しました。
 
食べる事、をまた深く考えるきっかけになりました。
嶋本さん、小松さん、素晴らしい経験をさせて頂きありがとうございました。