コロナウイルスの影響で緊急事態宣言が発出される中、友人たちとはじめた医療従事者へのボランティア活動。
私(井賀)の卒業した兵庫県立大学MBAは医療マネジメントコースもあり、同窓生にはたくさんの医療従事者の方がいます。
きっかけは同期、同窓生の力になれないか、という仲間内での会話からでした。
マスクを海外から手配したり、防護服代わりにカッパを調達し届けるなど
僅かではありますが、とにかくできる事を、という思いで動き始めた友人たち。
私は食に関わる人間として、それら医療物資と共に自社のスープなどを病院に届けていました。
しかし費用や労力の面でもボランティアだけでは限界も見えてきた
そんな中、兵庫県立大学の引き合わせで、兵庫県看護協会との面談の機会を得ました。
今何が困っていますか?という問いかけに対し、寄せられる想像を超える医療現場のひっ迫した状況の数々。
もちろん緊急を要するのはマスクや防護服、消毒液の拡充といった、医療行為や防護と直結する事柄でしたが
「緊張の連続でストレスがたまり疲弊している」「外食もしたいが後ろ指をさされないかと怖くて外に出れない」といった
目に見えにくい心のダメージや悲痛な声が現場にある事もご報告頂きました。
「レストランをはじめ食に関わる人たちで何かできるはず」 お話を聞いて思った事です。
「あなたたちを応援しています」「あなたたちの来店を心から歓迎します」という「想い」を共有できる事業者たちを集め
医療従事者にその想いと場、商品を届ける。そして同時に、コロナで大打撃を受けている県内の事業者側も少しでも事業を継続していくための
きっかけをつかめるような取り組みにできないか。継続できるビジネスモデルも必要です。
もちろん感染症に対する対策は万全を期した上、そしてこうした取り組みに対して批判が出る可能性も覚悟した上で動き始めました。
現在、コロナ危機克服に向けた地域医療の支援を目的とした、公立大学法人兵庫県立大学産学連携・研究推進機構と
公益社団法人兵庫県看護協会との連携協定の趣旨に則り、
看護協会様と弊社で提携をし、食を通じた(看護協会)会員様の心と身体の健康増進や
医療と食分野の関係の発展、及び双方の発展を目的に事業に取り組んでいます。
第一回目はホテル、レストラン、生産者(農家)、水産加工会社から
それぞれの想いや、その想いをのせた特別なプランや商品をご提供頂き会員様にご案内させて頂きました。
注意したのは、ただ安売り、という事でなく工夫を凝らしておもてなしの気持ちをどう伝えるか、と言う点です。
そのような相談を事業者様とする中で、
「医療従事者の方は急な勤務もあると伺っていますので当日まで一切のキャンセル料は頂きません」
といった”お気持ち”を頂いたりしました。
些細な事かも知れません。でも相手の事を思い、
値段だけではない(もちろんダンピングも身を削った心遣いです)心遣いがこの事業ではとても大切だと考えています。
利用された会員様からは「本当に美味しくて、家族みんなで楽しめた」「外へ出るきっかけとなりました、ありがとう」といった
お声も頂戴し、なにか気持ちが少しづつ互いに通じ合っていくような、エール交換のような、そんな感覚を感じています。
スタートしたばかりでまだまだ改善の余地はありますが少しでも上記の目的達成に近づけるよう
努力していくつもりです。
同じ気持ちを持った食関連の事業者様、力を貸してください。
お願いします。