株式会社イガクリ 

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食分野でのクラウドファンディングの可能性


「クラウドファンディング」という言葉を最近よく耳にするようになりましたよね?


不特定多数=群衆(crowd)とお金を集める(funding)という意味の言葉を掛け合わせた造語で、簡単に言うとインターネットを通じて、自分の企画や商品を説明(アピール)し、共感した人が資金を提供する仕組みの事です。購入型といわれるタイプのクラウドファンディングでは支援するとそれ相応のリターン品がもらえます。


私がこのクラウドファンディングという仕組みを意識しだしたきっかけはやはり「食」に関する取り組みの中ででした。


当時レストランを神戸で展開しており、地元の生産者の方々と接する機会が増えていました。

レストランからすれば、良く使う野菜を自分が気に入った農家さんから買う事が出来る、というのは美味しさを追求する立場からとても嬉しい事です。


農家さんにしても自分の作ったものを喜んでシェフが使ってくれる、というのは嬉しいとの事でした。

が、実際にはその取引を実現させるのは容易ではありません。


農家さんの中には「シェフの欲しいものを作っても良い」とまで言ってくれる方もいたのですが、特に量のミスマッチが悩みの種でした。


全量を買い取ることまでできないレストラン、それなりの量を作って販売しきらないと事業として成立しにくい農家さん。


食文化を支えているお互いの機能としては、惹かれあう両者ではあるものの、そうした関係をさらに前進させるには何らかの仕組みが必要だったのです。


その時私の頭には「作ろうとしている野菜を、大勢で予約で買い取るような仕組みができないか」という思いが芽生えていました。実際にアメリカなどでは自分の気に入った農家さんに予め”出資”し、リターンとして栽培した作物を一定量もらう、豊作だったらいっぱいもらえる!というように楽しみながら農家さんの応援と購買を両立している仕組みがありました。


また農家さんの野菜を使って、加工事業を開始した時もその開発費用や瓶、シールなど、「莫大」とまではいかないものの先行投資が一定必要になります。六次産業化が叫ばれていますが、ある程度の規模がある生産者や2,3次産業事業者はそのハードルをクリアーできても、小さい規模の事業者には挑戦すら難しい状況もあるように感じています。


そうした状況を打開したくて、色々と調べているうちにクラウドファンディングという仕組みを深く知る事となり、さらには2018年より株式会社キャンプファイアーと提携し、FAAVOという地域活性化に特化したプラットフォームのエリアオーナーになりました。


その後自らも起案者の一員としてクラウドファンディングに挑戦もしましたし、起案者の方のサポートも日々させて頂いています。一般的にクラウドファンディングは資金調達の手段、と思われがちですが実際にはテストマーケティングやファンづくりといった、事業発展、継続に欠かせない機能も含んでおり、起案者の方のアイデア次第で、様々な局面で活用が可能なツールとなっています。それこそ農家さんが「こんな野菜を栽培して、こんな加工品を作ろうと思っている!」というアイデアをクラウドファンディングで告知し、リターン品をその加工品にすることで、一定程度アイデア段階での市場の反応を確かめる事もできてしまいます。なにより挑戦するだけだと基本は”無料”なのも助かります。


もちろん様々な課題がクラウドファンディングだけで解決できるわけではありません。六次産業化の取組みに対しては、実際に自社で商品を企画、販売している経験を基に、レストランや百貨店、通販会社、さらにはデザイナーといったクリエイターとのネットワークを構築し企画から販売に至るまでをトータルでサポートできる体制を構築しています。


また、多くの人にクラウドファンディングの仕組みそのものを知って頂くため、積極的にセミナー等の講師もやらせて頂いてます。


人口減少、担い手不足など食産業を取り巻く環境は厳しさを増しているからこそ、新たなアイデアや挑戦が求められていると感じています。


小粒でもピリッと辛い、じゃないですが、小規模であっても本当に美味しいものを作ろうとしている生産者や、食に関連するお仕事や取組みをされている方にクラウドファンディングという手段を伝え、一緒に挑戦していきたい、と思っています。